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■ 印刷所に入稿・発注する方法。 ■

いんさつじょににゅうこう・はっちゅうするほうほう

同人用語の基礎知識  / 印刷所に入稿・発注する方法


 同人活動を始めたばかりの頃は印刷所に依頼する場合、色々不安もあると思います。ここではそれなりに解説してみました…。


印刷所の探し方。

まず、同人誌印刷を行っている(小さめの)印刷所は多いです。不況のせいかそれまで同人誌印刷を行っていなかった所も新規参入してきたりしているようです。
 大きめのイベントのカタログの後ろの方には必ず広告が載ってますし、オンリーイベントでもサークル参加すれば印刷所のチラシをもらうと思います。パンフレットに広告が載っているかもしれません。


-コミケスペースに置かれていた印刷所のチラシの山-
印刷所のチラシの山


 また、身近な同人誌活動している人に訊いてみるのも良いでしょう。その人が利用している印刷所のマニュアルなどを見せてもらうことができますし、印刷発注書などもこちらがわざわざ問い合わせなくても持っているかも。そういう人もいない場合、電話帳で「印刷所」の所を調べるると「ミニコミ・同人誌…」の印刷を行う印刷所が近所にある可能性もあります(多少高い場合もありますが…)。

 なお、ここ「同人用語の基礎知識」には同人誌印刷所のリンク集も用意してあります。参考にしてみてください。


資料を取り寄せるには。

 同人誌印刷所からマニュアル・発注書などの資料を取り寄せる場合には、チラシやカタログの広告、ホームページなどに、「マニュアル請求は●円分の切手とアテ名カードで」等と指定があるので、それに従って下さい。切手でなく為替という指定をしている印刷所もあります。送り先は印刷所が指定していると思います。判らなければ電話で問い合わせて下さい。

 ごくまれに、電話しただけで送ってくれる有り難い印刷所もありますが、大抵はこのマニュアル請求で結構お金がかかってしまいます(純粋に送料+実費程度ですが)。今は多くの印刷所が料金表をHP上で公開しているので、調べていくつか候補を絞ってから資料請求してもいいですね。資料請求しなくても発注書まで全てダウンロードできるところもあります。

 なお、近所で「同人誌印刷」を引き受けている印刷所や営業所があるならば直接取りに行ってもかまいません。その場合、普通は無料で貰えます。電話で確認してから行くようにして下さい。


印刷所の選び方。

 印刷所の選び方は…人それぞれなので解説できるものじゃありません(汗)。グッズ制作だと、その印刷を引き受けてくれる印刷所が自ずから決まってくる場合もありますが(マグカップ等…)、本やペーパー、便せんなどは極端な話、たいていどこの印刷所でも出来ます。

 そんな中で、「印刷がきれい」「印刷に色々注文がつけられる」「値段が安い」「納期が早い」…といった条件が自分なりに合う印刷所をそれぞれ選んでます。口コミで決める人も多いそうですが、ある人には合うけど別の人には合わない…というのはどうしてもあるようです。

 その際できるだけ複数の印刷所のHP調べて資料を取り寄せてその中から比較検討すると良いです。「お得意さん」になると色々メリットがあるので、1社だけに決めて発注するのももちろん悪くはないんですが、パソコン買ったりする時もいくつかお店見て回るように、それぞれ頼む印刷物によって値段やその他諸々を比べてみて自分なりに納得できる所を選ぶのもイイでしょう。

 なお、ワタシの場合は印刷品質よりも値段です(苦笑)。キレイじゃない原稿は、むしろあまりキレイに印刷しない所の方がアラが目立たなくなっていいです(汗)。製本がキレイじゃないのは論外ですけど。あとは直接入稿できる所が嬉しいです。色々ラクですし。


原稿の送り方。

 同人活動に慣れないうちは、印刷所に直接入稿することをおすすめします。トラブルも少ないですし、色々わからないことがあれば直接質問が出来て良いですよ。

 さて。原稿を送る場合には原稿をきちんと梱包しなければいけません。色々な方法がありますが、基本的に「水や折れから原稿が保護できてかつ開封しやすく」梱包すると良いと思います。

 ワタシが郵送入稿する際には、

1・トーンの袋(など)に原稿を入れて封をして(水濡れ防止策)、
2・書き損じイラストボードにはさみ(段ボールは折れる可能性有り)、
3・それをサイズの合った「ウベパックス」等のクッション封筒に入れて、
…送ってます。開封しやすかったかなぁ…(ちょっと疑問)。

「クッション封筒」

ウレタンやビニールのクッションが入っている封筒。CDなど、壊れ物を郵送するのに必需品。CD用のものならば100円均一で買えますが原稿用紙が入るような大きなサイズのものは100均じゃあまり売られてないです…。


 原稿以外に同封するものとしては、完全に記入した発注書、必要ならば印刷の指示を書いた紙や台割表、その他印刷代金の振込用紙のコピー(又は為替など…)が必要です。足りないものがあると納期に間に合わない場合があるのでしっかりチェックしてください。

 それから郵送の場合、(ゲスト原稿などは、速達くらいの扱いでよいと思いますが)印刷所への入稿には「簡易書留」や「書留」を利用した方がいいでしょう。送料がその分高くなってしまうのですが、郵送中に何かあったときの保険が付いています。その他、印刷所が「宅配便」による入稿を勧めている場合にはそれに従って下さい(宅配便でも事故は起こりますが…)。


発注書の書き方。

 印刷発注書(申込用紙)は、印刷所に提出する大事な書類なので、きちんと書きましょう。特に郵送入稿の場合は、お互いに顔が見えないので間違いのないように書かなければいけません。間違えて書いて、印刷ミスなどが発生しても、印刷所を責めることはできません。

 詳しい描き方はマニュアルに書いてあります。それぞれの印刷所によって違いますのでそこの書き方に従って下さい。また、直接入稿できる場合は、わからないことがあればその場で受付の人に訊いてみて下さい。

 分かり難いかなと思われる部分について少し補足しておきます

  • 入稿日…印刷所によって「こちらから発送した日」「印刷所に届いた日」どちらの場合もあるので判らなければ空欄にしておいて下さい。

  • 納品日…印刷物が必要な日。通常、イベント合わせの場合は普通はそのイベントの日を指定し、自宅発送の場合は自宅に届いて欲しい日を指定します。特にイベント合わせでなく、いつでもいい…という場合も、出来たものが届くのに都合の良い日を指定した方がよいでしょう。

  • イベント名・サークル名…印刷所が参考程度に使用するデータらしいので、ない場合は「特になし」と書いておくといいでしょう。

印刷所に発注するときの注意点色々。

●予約が必要な場合は予約しよう。
 コミケなど大きなイベント合わせの場合は、普通は予約がないと印刷を引き受けて貰えません。締切も予約の順番に決まることが多いです。また、コミケ期間以外でも「急ぐ」印刷にはあらかじめの予約が必要な場合が殆どです。(水曜日入稿→土曜日納品など…)

 何故予約が必要かと言いますと責任を持ってシゴトをするためと、特殊紙を取り寄せる準備などがあるからです。まず印刷所にはある一定期間に引き受けられる印刷物の量には限界があります。それを越えて引き受けてしまったら、結局印刷が間に合わなかったりして入稿した人に迷惑をかけてしまいます…。そうならないために予約を取って、作業予定を決めるのです。また、全ての特殊紙が印刷所に置いてあるわけではなく、取り寄せる場合もあります。そのとき予約していないと「印刷所にある紙しか使えません」…となることもあるので、ちょっと凝った装丁にしたいなぁという場合は予約しておいた方がいいでしょう。
 なお、コミケでも予約が必要ではない印刷所もありますが…その場合は締切を守らなければ印刷を断られることも覚悟しておきましょう。

●予約して入稿日時を決めた場合はその約束は守ってください。
 要するに締切は守ろうということです…。遅れるときもちゃんと連絡くらいしましょう(いつに入稿できるのか等)。ちょっとくらいいいだろうと思うかもしれませんが、連絡がないといったん作業予定からはずされることになるので、予定日までに印刷物ができない可能性があります(特にコミケとか)。

●直接入稿できるからには打ち合わせを。

 打ちあわせをしっかりやらないと、印刷物が思い通りの仕上がりにならなかったり、搬入・納品ミスが生じる恐れがあります。搬入でややこしい指示がある場合は特に気をつけてください。

●郵送入稿の際に何かわからないこと、特に注意したい点がある時は電話・FAXなどで質問をする。
 郵送入稿では、色々勘違いも生じやすいです。ちょっとでも疑問に思った点や、何かわからないことがあれば入稿前に質問するといいでしょう。また、特に何かある場合(カラーの注意点の念押しなど…)には、発送後原稿が印刷所に届いたころを見計らって、やはり電話などするといいですね。

●原稿は完成原稿で…
 これは基本中の基本なのですが…。

 まず、ノンブルの打ち忘れがあったり、トンボの入っていない原稿は、完成原稿ではありません。またトーンや張り込んだネームがはがれかけていないかなどをよくチェックして下さい。(送るときにはがれることがあるので、郵送入稿の場合は特にそれらがよくはりついているかを確認して下さいね)

 あと、印刷所に作業スペースがある場合もありますが、そこで「修羅場」はしないほうがいいです。あれはチェックする場所なんです…。

●発注書に(制作者の)連絡先をちゃんと書く。
 家族に同人活動を隠している場合もありますが、その場合でも携帯電話・Eメールなど必ず制作者本人と連絡のつく連絡先は書きましょう。入稿後に、印刷所から連絡したいことが発生する場合があります(発注書の内容がよくわからない、表紙用の特殊紙が品切れだ、入金不足、納期にちょっとまにあいそうもない…等)。また、どうしても友人の名前などで発注しないとダメな場合は、その人と注文内容やどういうものにしたいかなどをきちんと打ちあわせておく必要があります。
 うまく連絡がとれないと、結局納期に間にあわないなどトラブルの元です。連絡はちゃんと取れるようにしましょう。

●入金は印刷所の指示する方法で。
 普通は「前金」です。本が売れてからの後払いができる印刷所もありますが、本が売れるとは限らないので(苦笑)、印刷代金が払える範囲内で本を作るべきです。
 また、直接入稿するならばたいていはその場で払えばいいのですが、郵送入稿の場合はきちんと入金方法を確認してください。印刷所や、フェアによっても色々違いますので…。(振込用紙の受領書のコピーが必要だったり、現金書留で同送してくださいだったり、為替を同封してください、だったり…。)なお、現金を原稿に同封してはいけません。法律違反です。印刷所によっては大丈夫なんですが(汗)事故った場合には何も保証されません。


締切ののばし方(笑)

 まず…基本的には締切は守った方がいいです。キレイに印刷できなかったり、各種クレームを受け付けてもらえなかったり(締切破った方が悪いと言われて)、印刷を頼む方も印刷所もお互いいい気持ちになりません。そもそも本来は、締切は守らなければいけないモノですし。

 それでも締切を延ばしたい方へ「締切がのびる各種方法」です(笑)。でも延ばしすぎると落ちますよ。

「会員制」のある印刷所の「会員」になる。

 会費がかかるところが殆どですが、夏・冬のコミケ前でも締切がのびる場合が多いです。別枠を設けているわけですね。
 会員になるということは、いわば「お得意さん」になるわけで、印刷所としても「お得意さん」にサービスをするのは当然ですからね…。

印刷所の人と仲良しになっておく(笑)。

 普段何度も印刷を頼んでいてお得意さんになっておくと、会員制のない印刷所でも締切がのびることもある、ようです。
 (でもあまり何度も好意に甘えてはいけません。またフリートークなどでそのようなことをほのめかすと他の同人誌作家に嫌われます。)

印刷部数を増やす。

 大抵の印刷所では印刷部数が多ければ多い程、締切が遅いです。1000部以下と1000部以上と締切をくっきり分けている印刷所もあります。
 これは主に、製版・印刷方法の違い(フィルム製版だったり大台印刷だったり…)によるものなのですが、もちろん印刷所としても大きいシゴトの方が嬉しいわけですからねえ…。

割増料金を払う。

 これはまぁ…迷惑のお詫び、みたいなものと考えましょう…^^;自分の原稿の遅いのが悪いわけですから。

電話でごねる(笑)

 …あんまりオススメしませんが…この方法で締切をのばす人は多いようです…。

 とりあえず…しつこいけど基本的には締切は守らないと駄目です…^^;それは零細サークルでも超大手サークルでも同じこと…ですね。


印刷所にクレームをつける。

 あまりあって欲しくないことなのですが、原稿が自分の思うように印刷されない場合があります。
 そこで「まぁこんなもんか」と諦める人(ワタシはコレ)、「金輪際そこには頼まんぞ」と心に決める人、そして印刷所にクレームをつける人…色々います。ただ…印刷所とのトラブルは、印刷を頼む側に原因がある場合も結構あるんですよね。

 まず、「締切破り」や「印刷料金未払い」(こっちの方が悪い!)した場合は、頼む側が明らかに「悪い」わけですから、あまりに常識的に考えて酷い場合以外はクレームつけてはいけないでしょう。例えば締切破った時に印刷所側が「間に合います」と言ってもそれは口約束ですから確実…というワケではありません。それで間に合わなかった場合でも、そもそも最初の段階で「締切破った」作家側の方にも責任はあるハズです。

 更に、印刷発注書や指定・原稿に不備がある場合も、印刷所を責められないでしょう。分かり難い発注書やマニュアルを作る印刷所もイケナイのですが、よく読まない・理解できないまま発注する方にも責任があります。発注に関して判らないことは、頼もうとしている印刷所に質問すれば普通の同人誌印刷所ならちゃんと教えてくれます。
 そして、頼む側の原稿が元々「キレイに印刷できない」もの、ということもかなりあります。画材は「使える」画材を使ってますか?下書きの鉛筆線はキレイに消しましたか?ちゃんと「印刷に出る」トーン使ってますか?トーンの下にホコリが入ってたりしませんか…?

…印刷所に明らかに原因があると思われる印刷の不備についてです。
 まず、「乱丁落丁」ですが…「全部」乱丁落丁の場合は、ノンブル忘れ・指定ミスなどこちらのミスであることも多いです(よく確認して下さい)。ただし100冊中10冊…というような場合はたいていは印刷所のミスです。製本や裁断が汚い場合も文句を言いましょう。
 また、指定や発注書と「違う」インクや紙が使われていた場合も多くは印刷所のミスです。(頼む方の指定ミス・勘違いであることも時々あります…)
 そして、締切に間に合わせたのに「納期に間に合わなかった」、これは大いに文句を言うべきだと思います(時々あるそうです……)。

 あと…「印刷が汚い」のは原稿に原因のある場合も多いので話合いが必要でしょう。多いのはスクリーントーン関連だそうです。苦労して貼ったトーンが潰れたりトんだりしたら悲しいですからね…。

 クレームの解決法ですが、ワタシは(幸か不幸か)クレームつけたことがないので詳しくは書けません。一応、乱丁落丁や、指定と違ったり印刷が汚かったりした場合には「刷り直し」「無料での再版」をしてもらったり、(締切を守ったのに)納期に間に合わなかったような場合は「印刷料金の一部返還」してもらうことが多いようです…。

 そういえば締切には一応間に合ったのに、本を取りに行ったら「まだ製本してない、少し待って又来てくれ」と言われたことあります(苦笑)。そして1時間ほど後で取りに行ったら製本できてました(笑)。
 …ちゃんと取りに行く日も言ってあったし、大型イベント近くでもなかったのになぁ…^^;高校の部誌で、もう9年程前のことですが、その印刷所は使わないことに決めたのでした、とさ。